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XMLコンソーシアム、10年間の歴史に幕

~ 国内のXML普及啓発に大きな貢献 ~

報道発表資料
2010年3月26日
XMLコンソーシアム

 XMLコンソーシアム(会長:鶴保征城 (独)情報処理推進機構顧問)は、XMLの普及啓発を目的に2000年の設立から行ってきたコンソーシアム活動が、長年において十分な成果をあげ、所期の目的を達成したと判断し、2010年3月31日をもってコンソーシアム活動を終了することを発表します。

 XMLコンソーシアムは、1998年にW3C※1から勧告された次世代インターネット技術であるXMLの普及啓発を推進してまいりました。2000年のコンソーシアム設立から今日まで、進化を続けるインターネットの中で、XMLを中心とした基礎技術、応用技術そして利用技術について、タイムリーに取り組み、主として企業情報システムでの活用に貢献してまいりました。

 XMLコンソーシアムでは、毎年、XMLおよびXMLの応用技術の普及に関する会員アンケートを実施していますが、2009年末のアンケートにおいては、「XMLが普及した」との認識は、94%に達しました。コンソーシアムでは、他のアンケート結果や、活動状況なども含め総合的に検討した結果、コンソーシアムの活動は所期の目的を達成したと判断し、この度のコンソーシアム活動終了の決定に至ったものです。

 XMLコンソーシアムの沿革は以下の通りです。

主なできごと
2000
  • JavaコンソーシアムXML部会、XMLJapan.org、日本経営協会の3者にてXMLコンソーシアムの設立を発表。
2001
  • 基盤技術部会、応用技術部会、モデル研究部会、ドキュメント部会、VoiceXML部会を設置。
  • Webサービス推進委員会を設置。
  • 月例セミナーを開始。第1回の講師は、Jon Bosak氏。
  • 部会成果中間発表会「XMLコンソーシアムDay」を開始。
  • 「XML普及度調査」(会員アンケート)を開始。
    (以後、Webサービス、SOA、Web2.0、XMLDBを含め毎年実施、公開。)
  • 「XMLコンソーシアム エバンジェリスト」の任命を開始。
2002
  • ContactXML部会を新設。
  • 部会成果発表会「XMLコンソーシアムWeek」を開始。
  • コンソーシアム初の標準化としてContactXMLを勧告。
2003
  • TravelXML標準化部会を新設。
  • 日本旅行業協会と連携し、TravelXMLの標準化を開始。
  • コンテンツ利用情報標準化部会を新設。ContentsBusinessXMLを勧告。
  • ユーザーシンポジウムを開始。
2004
  • TravelXMLの標準化勧告と実証実験に成功。
  • SOA部会、ビジネス・イノベーション研究部会、メタデータ活用部会、ユビキタス・組み込み系部会を新設。
  • 国土交通省の「観光活性化のためのIT活用調査研究事業」に協力。
  • 「平成16年度 情報化促進貢献情報処理システムの表彰」において「情報化月間推進会議議長表彰」を受賞。
2005
  • コンソーシアムメンバーの共著による「リアルWebサービス」を出版。
  • 関西部会を新設。
  • 道路交通情報と連携した複合Webサービスの実証実験に成功。
  • 「愛・地球博」期間中、同実証実験システムをインターネット上で運用。
  • メールマガジンの配信を開始。
2006
  • 勉強会制度を開始し、Web2.0勉強会、XMLデータベース勉強会、XMLマスター勉強会、内部統制勉強会を実施。
  • Web 2.0部会、クロスメディア・パブリッシング部会を新設。
  • 「WS-Security」翻訳文書を公開。
  • 総務省の「ユビキタスネット社会における新たな地域ICT サービスの実現に関する調査事業」に協力。
2007
  • XMLデータベース部会を新設。
  • 「エンタープライズ・システムのためのWeb2.0」提言書を公開。
  • VoiceXML部会の活動成果としてVoiceXML書籍を出版。
  • 「SOA研究Vol.1」を執筆、公開。
2008
  • XML活用状況実態調査(会員アンケート)を実施。
  • 「XML利用実態俯瞰図」を作成、公開。経済産業省「CIO戦略フォーラム IT経営ロードマップ」の参考・付属資料として掲載。
  • 気象庁と連携し、気象庁防災情報のXML仕様策定を開始。
2009
  • 「気象庁防災情報XMLフォーマット」(Ver1.0)を公開。
  • XML設計技術部会を新設。
2010
  • 「XMLガイドブック」を編纂。
  • 気象庁防災情報XMLを使った実証実験を実施し、その有効性を実証。
  • 「XMLセキュリティツール・製品調査報告書」、「XML暗号化ツール検証報告」、「XML署名ツール報告書」を公開。
  • コンソーシアムとしての活動を終了。

 なお、XMLコンソーシアムの終了に伴い、「XMLコンソーシアムコミュニティ」を設立し、コンソーシアム活動で培われた人的ネットワークの継続、およびコンソーシアム活動で得られた成果物の管理を行います。さらに、現コンソーシアムメンバーを中心に、コンソーシアム活動の一部を継承するとともに、これからの社会とビジネスを支えるIT利活用を模索するコンソーシアムの設立も検討されています。


XMLコンソーシアムの主な組織

会長 鶴保 征城  (独立行政法人情報処理推進機構)
副会長 田原 春美  (日本アイ・ビー・エム株式会社)
平野 洋一郎   (インフォテリア株式会社)
理事会社 アドソル日進株式会社
インフォテリア株式会社
NTTソフトウェア株式会社
株式会社大塚商会
株式会社ジャストシステム
東芝ソリューション株式会社
日本アイ・ビー・エム株式会社
日本ユニシス株式会社
株式会社日立システムアンドサービス
株式会社日立製作所
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
富士ソフト株式会社
イースト株式会社
NTTコムウェア株式会社
株式会社NTTデータ
サン・マイクロシステムズ株式会社
東京エレクトロンデバイス株式会社
日本電気株式会社
日本オラクル株式会社
PFUソフトウェア株式会社
富士通株式会社
マイクロソフト株式会社
株式会社プロネクサス
株式会社リコー
部会 セキュリティ部会
Webサービス実証部会
次世代Web活用部会(旧Web2.0部会)
SOA部会
ビジネス・イノベーション研究部会
クロスメディア・パブリッシング部会
XMLDB部会
関西部会
XML設計技術部会
TravelXML標準化部会
ContactXML部会
コンテンツ利用情報標準化部会
会員社数 102社
(2010年3月1日現在)

※ 1 W3C:World Wide Web Consortiumの略。ワールドワイドウェブ(WWW)で使用される各種技術の標準化を推進する非営利団体。XMLをはじめ、HTML、Semantic Webなどの標準化を手がける。MIT(米国)、ERCIM(EU)、慶應義塾大学(日本)がその中心になっている。


<本件に関するお問合せ先>

XML コンソーシアム事務局 www.xmlconsortium.org/
赤池(富士ソフト株式会社内)
TEL:03-5600-6205
E-mail:

以上
日時:2010年03月26日 16:00

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