なぜ、ブロックチェーンなのか?

話題を呼んでいます。

インフォテリアが昨年12月4日に発表した、国内唯一のプライベート・ブロックチェーンの開発企業テックビューロ株式会社との提携です。

インフォテリアのプレスリリースを見て初めて「ブロックチェーン」という言葉を知ったという人も多かったのですが、ブロックチェーンそのものはBitcoinの構成要素として理論が発表されて7年ほども経つ技術です。この技術は、データの管理にあたって、改竄できない、ダウンタイム(システムダウンにより使えない時間)がない、従来比べて極めて安価にシステムを構築できるという特長があり、金融IT革命=フィンテックの中核技術として注目されています。


テックビューロ朝山社長と(記者説明会にて)

インフォテリアが、今回プライベート・ブロックチェーンに注目したのは、プライベート・ブロックチェーンが、Bitcoinに使われているパブリック・ブロックチェーンの良さを活かしながら金融をはじめ多くの企業情報システムに使うことができると考えているからです。

そもそも私が最初にブロックチェーン技術をインフォテリアに関係あるものとして意識したのは一昨年の夏、Y-CombinatorのDemo Dayからです。ここで発表をしたBitcoin関係のスタートアップが、ブロックチェーンという言葉を使い、仮想通貨以外での利用の可能性に言及していました。そこで、私はブロックチェーンに注目をはじめ、昨年の春には当社のCTOがブロックチェーンの研究を行いました。その後、昨年の夏にシンガポールで某金融機関のCIOにお会いしたときにブロックチェーンの利用を真剣に検討中だという話を聞き、この技術が金融業界において極めて重要になってきているという認識を新たにしました。

当時、私は国内にはブロックチェーンの開発企業はないと思っていた(知らなかった)のですが、その後今回提携したテックビューロ社の存在を知り、ASTERIAと同社のプライベート・ブロックチェーン「mijin」(ミジン)をつなぐことで、それまでイメージしていたブロックチェーンを様々なシステムに活用するということが、にわかに現実のものとして浮かび上がり両社での提携となりました。

ブロックチェーンは現在フィンテックの中核技術として注目を浴びていますが、金融以外の業界にも有効です。例えば、以下のように「改竄が許されないデータ」をシステムダウンすることなく管理することが必要なシステムに応用することができます。

・製造業(ManuTech)における、検査・検証データ
・流通業(TransTech)における、トレーサビリティデータ
・医療(MediTech)における、臨床データ
・公共(GovTech)における、登記や試験のデータ

例えば、あの「下町ロケット」における、サヤマ製作所でのデータ改竄のようなことも不可能となるわけです。

この他にもあらゆる領域での「改竄が許されないデータ」に適用が考えられます。プライベート・ブロックチェーンの「mijin」には、API (Application Programming Interface) がありますが、文字通りプログラミングをしないと使えません。そこで、ASTERIA WARPを組み合わせることで、ノン・プログラミングでブロックチェーンを使うことができるようになります。しかも、9年連続市場シェアNo.1の実績あるASTERIAですから、既存のシステムでブロックチェーンを使う際にも適しています。

さらにインフォテリアは、テックビューロ社だけでなく、さくらインターネット社とも組み、クラウド上で、「mijin」+「ASTERIA WARP」の実証実験環境を6月末まで無償提供することを発表しました。まだまだ新しい技術であるブロックチェーンをさまざまな用途で「とりあえず使ってみる」ことを支援するために。

インフォテリアは、ブロックチェーンをより広く多くのシステムで使えるようにすることで、金融革命への貢献だけでなく、あらゆる企業にブロックチェーンの恩恵をもたらすべく、これからも尽力します。

ご参考:「mijin」の紹介ビデオ

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます!

いよいよ、2016年の幕開けです。

昨年、私は「外に出る」をテーマに様々な活動を展開してきました。

自らの慣れた場所、慣れた領域は、安心でリスクも少ないですが、
「変化」こそ大きな成長への糧と確信して。

今年は、創業来ご指導ご支援いただいた故堀場雅夫さんに肖り、
「おもしろおかしく」をテーマに活動します。

堀場さん曰く、
「おもしろい仕事をするか、おもしろく仕事をするか。その二つしか成功の道はない。」

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

インフォテリア株式会社
代表取締役 執行役員 社長
Infoteria Pte.Ltd. CEO
平野洋一郎

 

国際色豊かな “Last Christmas”

先週、インフォテリアの「YEAR END PARTY」を開催しました。創業の時からずっと毎年12月に開いているこのパーティーには、社員だけでなく、社員の家族や恋人・友人を招待しています。それは、年に1度、私たちの日々の仕事を支えてくだっさっている家族や恋人・友人の方々への感謝を気持ちを伝える会でもあるからです。

その「YEAR END PARTY」で、今年は初の試みとなるバンド演奏を入れてみました。それも、ロックバンドです。インフォテリアでは、ことある毎にロックバンドを組んでいますが、今回は3年ぶり。現在私が理事長を務めているMIJSコンソーシアムの3年前の会員交流会で演奏して以来です。バンドメンバーは全員社員。私もメンバーの一人で、ギターを担当しています。もちろん、ギターはネックの指板までオールグリーンです(笑)。

演奏した曲は、以下の3曲。
・BE MY BABY – Complex
・LOVE YOU ONLY – TOKIO
・Last Christmas – WHAM!

最後の「Last Christmas」は、まさにインフォテリアらしい国際色豊かなものとなりました。どういうことかというと、曲のサビの「Last Christmas I gave you my heart〜」という歌詞を各国出身の社員で5ヶ国語で歌ったのです。その5ヶ国語とは、

・英語バージョン(原曲)
・フランス語バージョン
・韓国語バージョン
・中国語バージョン
・日本語バージョン

「アナと雪の女王〜Let It Go!〜」の25ヶ国語バージョンにはまだ遠く及びませんが、こういったエンターテイメントにおける言語対応も毎年少しづつでも増やしていき、参加していただく方々とも一緒に歌うことができれば、より楽しいパーティーになるなと、早くも来年の企画に思いを馳せた一夜でした。

シンガポール チキンライス ランキング 2015

シンガポールに赴任して1年が経ちました。

最近では、シンガポールのことを色々と聞かれることが増えましたが、定番の一つはシンガポール料理についてです。東南アジアの料理の中では、タイ料理、インドネシア料理、ベトナム料理などがポピュラーですが、日本ではシンガポール料理店は少ないので、あまりイメージがわかない人が多いのではないでしょうか?

シンガポールは元々マレーシアの一部で、今年で建国してからまだ50年しか経っていないため、これぞシンガポール料理というものは、そんなに多くはありません。メジャーなところでは、チリクラブ、チキンライス、バクテー、ラクサあたりです。

その中で、辛くなく子供から大人まで広く人気のあるシンガポール料理がチキンライスです。日本ではチキンライスというとケチャップ味の鶏チャーハン(写真右)ですが、シンガポールのそれは全く違うものです(写真上)。

さて、世は師走で、様々な年間ランキングが発表され始めています。私もこの1年間で様々な所でチキンライスを食べる機会がありましたので、その中でのシンガポールチキンライスの私的ランキングをお届けします。(文中、S$はシンガポールドルで、S$1=約90円)

第5位 Chatter Box
場所:Mandarin Orchard Hotel 内

高級チキンライスとしては、最も有名な店でしょう。しかし、チキンライスの値段はなんとS$27。しかも税、サービス料は別なので、会計はS$30を超えます。ホーカーセンターの10倍近くしますが、味はホーカーセンターと大きな違いはなく、清潔感、雰囲気、器、サービスが違うところです。Marina Bay Sands Hotel、Westin Singapore Hotelと並んで、シンガポール最高値でコスパは悪く、お客様とのランチ向けです。

雰囲気:★★★★★
味  :★★★★
コスパ:

第4位 Tian Tian (天天)
場所:Maxwell Food Centre 内

チャイナタウンの外れMaxwellのホーカーセンター内にあります。地元の人達にも人気でランチ時は長い行列ができています。数年前にここで働いていた料理長が経営者と衝突して独立した店が同じ並びの3軒先にできていますが、人気は相変わらず。観光客も来るためか、価格はMサイズS$5.00でホーカーにしては高めです。

雰囲気:★★★
味  :★★★★
コスパ:★★★★

第3位 Loy Kee (黎記)
場所:342 Balestier Rd, Singaopre 329774

老舗でガイドブックにもよく登場している店です。スープがなかなかいい味を出しています。野菜とのセットでS$7とリーズナブルです。私はいずれの店でもSteamedがオススメですが、店内で見渡すとこの店はRoastのファンも多いようです。中心部から離れたところにあるので観光で行くのは難しいですが、宿泊がたまたま近い場合には行くと良いでしょう。

雰囲気:★★★★
味  :★★★★
コスパ:★★★

第2位 Tong Fong Fatt (東風発)
場所:Amoy Street Food Centre 内

数あるホーカーセンターのチキンライスで私のイチオシはここです。ボーンレス(骨なし)が売りで、$3.50。コスパは最高レベルなので地元民に人気でいつも行列ができています。雑然とした雰囲気でかつ冷房なしでも大丈夫な人は、ここに限らずホーカーセンターのチキンライスはオススメです。昼時は席を取るのが難しいので、少し時間をずらして行くとよいでしょう。

雰囲気:★★★
味  :★★★★★
コスパ:★★★★★

第1位 Wee Nam Kee(威南記)
場所:101 Thomson Road, #01-08 United Square, Singapore 307591

今年7月に、日本進出を果たした老舗店です。チキンライスが$4.50、野菜とのセットが$7.50。エアコンが効いていてコスパの良い美味しいチキンライスならここ。シンガポールの自宅が近いこともあり、よく行っています。ちなみに、東京の店は田町にありますが、米が日本国産米で食感が随分異なるので注意が必要です。

雰囲気:★★★★
味  :★★★★★
コスパ:★★★★★

物価が東京よりも高いと言われるシンガポール。実際に住んでみてその通りであることを実感しているのですが、食事に関していえばランキングでもわかる通り、ホーカーセンターなどでは500円以下で食べられるものも少なくありません。シンガポールが2度目以上の人はぜひホーカーセンターでの食事もトライしてみてください。

なぜ、ダイバーシティ採用を推進するのか?

11月12日、インフォテリアはLGBT※の方々を含むダイバーシティ採用の推進を発表しました。そして、テレビメディアや日本経済新聞をはじめ、IT分野以外も含めて多くの媒体に興味を持っていただきました。

特に今月から渋谷区で発行が始まったLGBTを対象とした「パートナーシップ証明書」を婚姻届と同等に扱う点などについて、一部で「先進的」と話題にしていただいていますが、実は私自身はむしろ遅れているという感覚すらあります。

というのも、私がインフォテリアを創業する前に10年以上勤務していたLotus Development Corporation(本社:米国マサチューセッツ州)では、今から24年前の1991年にHomosexsual couplesを通常の婚姻と同等に扱うということを始めていたからです。そして、Lotus社内でもおおっぴらにその方々の掲示板ができたり、イベントが行われたりしていました。 Homosexsualであることをカミングアウトしている人の中には凄腕エンジニアも、辣腕マネージャーもいました。そういう環境を経験してきたので、いま注目を浴びてきていることは社会的にも企業的にも「ようやく」という感覚があるのです。

多くの人は別性同士でカップルになりますが、様々な理由や本人の思いなどから多様なパートナー関係が実際に存在しています。「自分達がそうじゃないから」とマイノリティの人たちを「間違っている」と言わんばかりに排除するのは、まさに多様性を認めないことにほかなりません。ですので、インフォテリアはLGBTの方々に門戸を広く開くだけではなく、社内制度においてLGBTの方々のパートナーを通常の婚姻と同等に扱うことや、社員のLGBTをはじめとするダイバーシティへの理解を深めるための研修も行います。

もちろん、ダイバーシティはLGBTのことだけではありません。インフォテリアでは、これまでも国籍、性別、宗教などを問わずに採用をしています。東京本社オフィスでも約1割の社員が外国籍ですが、まだ不十分と考えています。なぜなら、世界を目指す企業において、多様なマーケットで受け入れられる製品開発、営業活動を行い、国際競争力を強化していくには、メンバーの多様化が不可欠だからです。シンガポールにいると、まさに世界中の様々な人たちがチームを組み、違う考えを尊重し合い、刺激し合い、新しい価値を生み出している現場に遭遇します。日本のモノタイプな考え方や心地よさに危機感を覚えるのです。

ところで、このようなことは、各社で粛々と進めればよいという意見もあるなか、今回あえて報道発表を行ったのには、2つ理由があります。ひとつは、私たちだけでなく、多くの企業が、同じようにダイバーシティを意識した経営をすることを「宣言」すれば、マジョリティ以外の人たちにとって働きやすく生きやすい社会づくりに貢献できると信じているということ。もうひとつは、企業にとっても、マイノリティの方々の能力を引き出すだけでなく、多様性からもたらされる刺激や組み合わせによって、生産性を上げ、イノベーションを促進することにつながると考えていること、です。

よりよい社会を作るための動きも、政府や自治体にお任せではなく、各企業でできることはまだまだ「そこにある」のではないでしょうか。


※LGBT = 女性同性愛者(レズビアン、Lesbian)、男性同性愛者(ゲイ、Gay)、両性愛者(バイセクシュアル、Bisexual)、性同一性障害含む性別越境者など(トランスジェンダー、Transgender)の頭文字を繋げたもの。(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/LGBT

 

バック・トゥー・ザ・フューチャーの日


2015年10月21日午後14時29分。

「バック・トゥー・ザ・フューチャー」のドクが、デロリアンで到着したようです。
まずはビデオを観てみましょう。

「未来は自分で作るもの (Your future is whatever you make it)」

ドクに言われるとまた重みが違いますね(笑)。

確かにドクのいう通り、「バック・トゥー・ザ・フューチャーII」で描かれた2015年10月21日と、今日はかなり違っています。例えば、

一方で、実現している未来もあります。

  • テレビ会議
  • タブレット端末
  • ウェアラブル端末

どうでしょう、実現していないものも途上というものも多いですね。まさに、未来予想が当たっていないということは、未来は確定していない証拠といえるのでしょう(笑)

映画が想定していた30年後の未来への旅。個々のモノの進化は予想の通りではなかったにしろ、30年間を振り返ると世の中で数々のイノベーションがあり、いまや30年前の世界に後戻りして仕事をしたり生活をしたりするのはかなり難しい状況だということがわかります。

ですから、これからの30年もさらにイノベーションは続き、世の中は変わっていくのでしょう。そしてそのイノベーションは、天から降ってくるものではなく、世の中の誰かが作っていくのです。つまり、未来は確定していないだけではなく、世の中の誰かが作っていくのです。

私の座右の銘に、アラン・ケイ博士の「The best way to predict the future is to invent it.」という言葉がありますが、ドクの言葉はまさにこれとかぶります。ドクの言う通り、予想通りにならなくても、これからも自らの未来を作り続けていこうではありませんか。デロリアンで、どの時代を見に来られても恥ずかしくないように。

(参考:ドクの発言全文)

“If my calculations are correct, it is now precisely October 21st, 2015. The future has finally arrived!  Yes, it is different than we all thought, but don’t worry, it just means your future hasn’t been written yet.  No one’s has. Your future is whatever you make it.  So make it a good one.”

ノーベル賞と研究開発の大切さ

日本中がノーベル賞受賞に湧いていて、その興奮はシンガポールにまで伝わってきます。

大村智博士、梶田隆章博士、本当におめでとうございます!

ひとりの日本人として、本当に嬉しいし、誇らしく思います。
新たな元気をいただき、ありがとうございます。

喜びの反面、一方で気になることがあります。
それは、日本がこれからもノーベル賞受賞者を輩出しつづけるのだろうかということです。

ノーベル賞は元来、かなり以前の研究が多くの今の人の役に立っている成果に対して与えられることが多いものです。実際、今回のノーベル賞受賞理由も2000年代に入る前の研究や開発です。大村智博士の場合、抗生物質「エバーメクチン」の発見が1979年、メルク社で薬剤「イベルメクチン」が開発され発売されたのが1981年。梶田隆章博士の場合、スーパーカミオカンデの建設開始が1991年、ニュートリノ振動確認の発表が1998年。昨年ノーベル賞受賞の青色発光ダイオードも同様に、1980年代に研究され、開発を経て実用化されたのは1993年です。

しかし、多くの方々が危惧されているように、国内では1990年代後半から大学でも民間でも研究開発において直接的な成果や収入を重視するようになり、長い時間かけてじっくり研究開発するようなことが減っていきました。大学では成果の出やすいテーマに予算が回され、民間では中央研究所が縮小され多くの研究員が収入に直結する部署に回されました。

研究開発には、多大な時間がかかるし、成就しないものも多く、つまり無駄も多いものです。研究開発に絶対はない。だから研究開発なのですが。しかし、それでも、或ることを探求するために、信じて、考えて、工夫し続ける。ハタから見たら、なかなか成果が見えない、進んでいるのかどうかさえわからない、いったい何やってるんだと言いたくなる。それが研究開発です。

言われたことを確立された方法でやるのであれば、成果も出やすいし、目の前の収入にも直結しやすいのは明らかです。しかしそれは、研究開発では無いし、ノーベル賞を受賞するような世界中に貢献するような成果に繋がることも難しいでしょう。失われた20年と言われていた間にどれだけの研究開発ができていたのか、その答えの一つがこれから先のノーベル賞ではないでしょうか?

企業における研究開発でも同じだと考えます。

日本のソフトウェア産業では、売り上げに紐付いていない研究開発費が売り上げの1%を切っている会社がほとんどです。ゼロの会社も珍しくありません。ですから、インフォテリアが、研究開発費を売り上げの1割近くも費やしている(2014年度実績)のを見ると奇異に見えるかもしれません。しかし、それが私たちの挑戦の形です。目の前のニーズに応えるだけでなく、世界に大きな貢献をしたい。だから、注文書をいただいたから作るのでなく、失敗があろうが、無駄があろうが、自らのテーマを研究し開発を続けるのです。

シンガポールが世界大学ランキングで躍進

世界大学ランキングの最新版が発表となりました。

このランキングは毎年発表されているものですが、シンガポール国立大学が昨年の第22位から第12位、ナンヤン工科大学(シンガポール)が昨年の第39位から第13位へ躍進しています。ちなみに第1位は米国のMIT(昨年第1位)、第2位は米国のハーバード大(昨年第4位)、第3位は英国のケンブリッジ大(昨年第2位)です。

評価項目は、Academic reputation(教育に関する評価:アンケート調査)が40%、Employer reputation(採用に関する評価:アンケート調査)が20%、Student-to-faculty ratio(生徒とスタッフの割合)が20%、Citations per faculty(論文の参照数)が20%、国外からの学生とスタッフの割合が10%となっています。(詳細

ハブ国家であるシンガポールの特徴として、シンガポール国立大学の国外からのスタッフの数が6割以上(MITやハーバード大よりも多い割合)と多いこともあり、国外から入学した学生の割合も3割を超えています。これは、国外からの優秀な学生を受け入れることができているということで、当の世界ランキングでも重きが置かれている教育の内容に関する評価や、卒業生を採用した企業の評価の高まりにつながっているのでしょう。

実際にシンガポール国立大学の関係者に伺ったところでは、大学の国際的レベルを上げるために、国外から破格の給与で教授を迎え入れているとのこと。今年5月に発表のあったイェール大学のStone Sweet教授のシンガポール大学への着任などもその一例なのでしょう。また、シンガポール国立大学では授業においても一方通行の講義とは異なる、議論や双方向性を重視した授業を取り入れ、学生個々の能力を高め、国際競争力の高い卒業生を送り出すことを強く意識しているとのこと。

この双方向型の授業で思い出すのが、東京工業大学における「Handbook」の事例です。東京工業大学では、アクティブ・ラーニングという手法に「Handbook」を用いて、双方向型の授業を行い、生徒の参加意識を高め、成績を上げることに成功されています。東京工業大学の他にも、九州大学や法政大学でも活用されている「Handbook」のさらなる普及を通じて、日本の大学や学生の国際競争力を高めることに少しでも貢献できればと考えています。

 

追記:2015/09/18〕世界の大学のランキングは、今回の「QS World University Rankings」以外にも複数あるので、紹介しておきます。

 

「インフォテリアの森」スタート!

ASTERIAシリーズ、5,000社達成記念の活動「Infoteria Green Activity」の第1弾として「インフォテリアの森」が、いよいよスタートしました!

「インフォテリアの森」は、熊本県阿蘇郡小国(おぐに)町にある、5,000本を超える杉の森。インフォテリアはその森の保全、例えば間伐や林道整備などにかかる費用を支援し、緑を中心としたエコシステムの持続に貢献していきます。

9月3日、そのスタートとしてインフォテリアは、「無印良品」の良品計画や内田洋行に続き全国で第9番目の「ウッドスタート宣言」を行い、熊本県阿蘇郡小国町で調印式を行いました。調印式では、小国町長の北里耕亮氏、小国町森林組合長の時松明弘氏、東京おもちゃ美術館副館長の馬場清氏と私の4名で署名を行い、地元テレビ局をはじめ13ものメディアにお越しいただきました。

小国は、「屋久杉」と並んで九州の杉材を代表する「小国杉」の産地。調印式の会場となった小国町森林組合の建物は、すべて杉材でできており、机や椅子などもすべて杉。特徴のある心地よい杉の香りが体を包みます。

調印式では、「Infoteria Green Activity」の第2弾も発表しました。それは、「小国杉を使ったおもちゃやノベルティの制作」。木製のおもちゃを社員やパートナー企業社員の子供に配り「木育」を推進したり、インフォテリアがイベントなどで配るノベルティに小国杉を使ったりします。例えば、調印式でお披露目した100%小国杉の「うちわ」。表面には、インフォテリアの得意技である”繋”の文字を大きな樹に見立てたデザインを、裏面には、「Made in Oguni, Aso.」の文字を。海外でも小国町をアピールできるように、英語としました。

調印式の後に、報道の方々と一緒に実際に「インフォテリアの森」へ。その約11ヘクタールの森の入り口には、真新しい「インフォテリアの森」の看板が設置してあります。看板とともに今回お世話になった北里さん、時松さん、馬場さんと一緒に記念写真を撮り、緑を守り、緑を活用し、緑を中心としたエコシステムへの貢献に思いを新たにしました。

「おもちゃ」がつなぐ、木と気と記と機と

素晴らしい施設に伺いました!
その名は「東京おもちゃ美術館」。

「施設」と呼ぶのが躊躇されるほど素晴らしい「空間」です。
私は「美術館」という名称から、古今東西さまざまなおもちゃが展示してある所だと想像をしていました。

しかし、実際に伺ってみると確かに古今東西のおもちゃがあるのですが、いわゆる展示はほんの一部で、ほとんどがそのおもちゃを使って遊ぶことができる空間だったのです。昭和10年に建築された旧四谷第四小学校の3階建ての古い校舎を使って、さまざまなおもちゃに触れ、実際に遊ぶことができるのです。この美術館を運営するNPO日本グッド・トイ委員会の趣旨に沿った、木を使ったおもちゃを中心に、昔からのおもちゃ、毎年応募がある新作おもちゃ、世界各国のおもちゃ、さらにはこの美術館のオリジナルのおもちゃなど、元校舎全体にところ狭しと置いてあります。

館長の多田さんに案内していただいた「美術館」は、まさにおもちゃのワンダーランド。旧小学校の家庭科室は、手作り体験ができる「おもちゃこうぼう」、理科室は、赤ちゃん限定の「赤ちゃん木育ひろば」。かつては教室だった部屋は、けん玉やコマなど日本の伝統おもちゃで遊べる「おもちゃのまち」や、世界中のアナログゲームで遊べる「ゲームのへや」など、それぞれのコンセプトに合わせたおもちゃがぎっしりつまっているのです。これなら子供はだけでなく大人でも何時間でも滞在して遊んでいたいと思うほど。スタッフの中には、外国語が堪能な方もいらっしゃって、海外からの来館者にもしっかり説明をされていたことも印象的でした。

圧巻は、1階奥にある木庭(もくてい)の部屋(写真)。インフォテリアのパートナーでもある内田洋行のスペシャルユニット「パワープレイス」の若杉さん率いるチームのプロデュースです。

ここは部屋の入り口の杉のトンネルから始まって、床も全面が杉、おもちゃも全て杉。コンセプトは、「石庭」を木で実現する「木庭」、写真のように、砂の代 わりに敷き詰められた杉、石の代わりにドーンと置かれた杉のオブジェが印象的です。木の香り、木の手触りがとても心地よい空間です。中では、多くの子供と 引率のお母さんとお父さんが遊んでいました。

「ここでは、携帯をいじっているお母さんはいません。子供をほったらかしにしているお父さんもいません。」

と、多田さん。見渡してみると確かにその通り。

「なぜですか?」と訊いたところ、

「木に囲まれ、木に触れることで、大人もリラックスできて楽しくなるんだと思います。」と。

確かに私もこの部屋に入っただけで、気持ちが落ち着くような、それでいてワクワクするような不思議な感覚に包まれました。木が多くの人の「気」に作用する、それを実感しました。

実はこの部屋は、すでに有名で、企業でもこの杉の部屋を作って欲しいという要望が多く来ていて、店舗のキッズスペースや、マンションの部屋として導入されるなど注目を集めています。

私が今回、「東京おもちゃ美術館」を訪れたのは、ASTERIAシリーズ5,000社突破記念として始めた「Infoteria Green Activity」の一環で、国産の木をもっと使っていくことに少しでも貢献しようという考えで、「ウッドスタートプログラム」に共感したからです。木を使う一つの方法として、小さな頃から木に触れる、つまり木のおもちゃや木のぬくもりを感じるようにということで、おもちゃ美術館は運営されています。

5,000社達成を記念をきっかけとして巡り合った方々と、自然を生かしたエコシステムの構築に、微力ながら貢献できる機会に恵まれたことを本当にありがたいと感じています。