CHANGEを選んだ米国民と、安定を選ぶ日本の若者

 米国大統領選ではオバマ氏が大勝し、米国民の多くがCHANGE(変革)を望んだことが明らかになりました。直前まで、ブラッドリー効果(オバマ支持と言いつつマケイン(白人)に投票する)で、オバマ氏の当選は微妙だという論評がありましたが、結果は大差。米国社会に根深く存在する人種問題を超えて「変革」を望んだということには米国社会の大きな流れを感じます。

 このニュースを耳にしながら、気になったのが、日本の大学生の安定志向。下のグラフを見てください。

 これはリクルート社が毎年実施している大学生を対象とした調査なのですが、2004年卒以降「新卒で入社した会社にずっと勤めたい」という学生がどんどん増加して、2009年3月卒では7割を超えます。一方で、「自分のキャリアを優先し、転職もいとわない」という学生は、どんどん減少して、2009年3月卒では2割強になっており、安定志向が際だっています。

 この状況が、他の国ではどうかと思い、先月お隣中国の浙江大学で講義をした際に同じ質問を学生にしたところ、先の調査とはまったく違う結果がでました。それが、次のグラフ。


 一番多いのが、「自分のキャリアを優先し、転職もいとわない」という学生で、次に多いのが「いずれは独立して仕事がしたい」という学生。日本とは対照的に、変化、自立への志向が際だっています。

 もちろん、これは個人個人の価値観ですから、良い悪いということは全くありませんが、「変化」を糧とするベンチャー企業を経営していると、変化や自立を求める若者がもう少し多くあって欲しいと感じます。

 あなたは、どう感じますか?

※講義した1クラスだけの調査なので厳密には直接比較はできませんが、十分に有意な差が出ていると思います。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

※日本語文字が含まれない投稿は投稿されませんのでご留意ください。