一昨日、日本のクラウドベンダーを代表する、IIJ(株式会社インターネットイニシアティブ、東証一部)との提携を発表しました。今回の提携は、Handbookの販売提携というだけでなく、これからのクラウドシーン、特に企業におけるクラウド・コンピューティングの方向性として重要な側面を示していることに気がつかれた方もいらっしゃるのではないかと思います。
クラウド・コンピューティングの方向性の話の前に、一旦、お客様視点での今回の提携のメリットをおさらいしておきます。
おかげさまで、Handbookも企業での導入が進み、単なるスマートフォンアプリとは違ったレベルの様々なハイエンドのニーズを満たす必要が出てきました。セキュリティ、ユーザー管理、サポート、コンプライアンス、大規模への拡張性等々。今回、HandbookがIIJ GIO上で個別の企業のニーズにあったクラウド上で提供できるようになったことで、企業ユーザーの方々がスマートデバイスを事業のインフラとして本格的に活用するためのシビアなニーズを満たすことができるようになった、これが今回の提携のメリットです。
これが、これからのクラウド・コンピューティングの方向性とどう関係があるのか?
クラウド・コンピューティングの話はサーバー側の話ばかりが先行していますが、クラウド時代になると現場の操作端末(デバイス)環境も変化するということが見落とされています。今後は、会社のネットワークに繋がったPCに変わって、「クラウドデバイス」とも呼ばれ始めたiPadやAndroidのようなスマートデバイスをセキュアにクラウドに直結する形が台頭して、「クラウドサービス+クラウドデバイス」という構成になっていくでしょう。
そして、これまで企業のシステムは、「PC+サーバー+自社用ソフトウェア」という形で構成されていたものが、「クラウドデバイス+クラウドサービス+クラウド上のソフトウェア」という形になっていきます。つまり、今回の提供形態は「クラウドデバイス」を前提とした「クラウドのワンストップサービス」で、これからのクラウド・コンピューティングの典型的な姿の一つになるものです。
「クラウドサービス」+「クラウドデバイス」が、企業のコンピューティングシーンを変えて行きます。これからが楽しみですね。