月別アーカイブ: 2013年10月

モバイルよ、「幻滅期」を目指せ!

 

先週(10月15日)、ガートナージャパンから「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2013年」が発表されました。

多くの企業、そして特にCIOやマーケターが着目するこのハイプ・サイクルですが、今年は、いよいよ「モバイル・コンピューティング」が、「ピーク期」の頂点となっています。この発表を元に「スマホやタブレットもいよいよ幻滅期に向かいます」というと、「まだまだ伸びますよ!」とか「平野さんの立場でその言い方は止めた方がいいんじゃないですか?」と言われることがあります。

このような場合、「幻滅期」の意味が取り違えられています。ハイプ・サイクルの「幻滅期」というのは、その前の「過度な期待」を現実に近づける期なのです。また、「ピーク期」がそうであるのと同じく、「幻滅期」も市場やユーザーの実態ではなく、主にマスコミやメディアの報道を指しています。

例えば、インフォテリアが、専業技術として始めたXMLという技術も綺麗にこのハイプサイクルを辿って来ました。2000年頃には各種メディアでXMLの特集がなされ、バラ色の将来が書かれていました。これが「ピーク期」です。しかし、2002年頃になると「XMLは万能ではない!」といった論調や、XMLの失敗事例などがあふれました。これが「幻滅期」です。しかし、幻滅期を経て、ようやくXMLは様々なソフトウェアや一般企業でも使われ始め、今や「安定期」へと入っているのです。

このように「幻滅期」には過度な期待が修正され、ネガティブな情報もどんどん出始めると、夢と現実のギャップが埋められます。そして、単に騒がれた段階から広いの普及の段階に繋がる重要な段階なのです。

今年ピーク期の頂点になった「モバイル・コンピューティング」、あとは下っていくだけです(笑)。「過度な期待」のピーク期のままでいるより、早く「幻滅期」に入り、ハイプ・サイクルを駆け抜ける。それが、モバイル・コンピューティングが普及し、タブレットやスマホが普通にビジネスに使われる時代が訪れるということなのです。

体育の日とASTERIA市場シェアNo.1

10月10日、1999年までは「体育の日」でした。東京オリンピックの開会式の日にちなんで制定されたこの祝日に、運動会を行う学校や企業・団体も多く、各地でさまざまな競技が行われていました。

「競技」という名称の通り、「競う」わけですが、最近では1位、2位と順位を決めない運動会も少なくないようです。しかし、私は本当にそれが良いのか疑問です。競争の弊害が良く指摘されますが、グローバルに勝ち抜かないといかないいまの時代、競争を排除する弊害も多いと考えているからです。

私自身は、小さいころ運動はまるでダメで、入賞にからんだことは一度もありませんが、足の速い友達は毎年、運動会や大会の前はなんとか1位を取りたいと練習したり研究したりしていました。そこに喜びもあり、悔しさもあります。競争による負けん気、工夫、研鑚が成長のバネとなっていました。これは、運動会に限ったことではないでしょう。

最近は、ナンバーワンよりオンリーワンという意見も多いようですが、やはり競争を勝ち抜いたナンバーワンには価値があると考えています。

と、長い前振りでしたが(笑)、このたびおかげさまで、ASTERIAが2012年度の企業データ連携ソフト(EAI/ESB)の市場でシェアNo.1を獲得しました。これで7年連続のNo.1となります。

今回もNo.1を獲得できたことが大変嬉しいです。それは偶然ではなく、お客様にとってより良いものを届けたいと、ずっと製品を磨いてきた結果だからです。長い間お客様に認めていただいている証拠だからです。

シェアNo.1製品であるからには、最も優れた機能、最も良い品質、最もコストパフォーマンスの高い製品が求められます。これから、クラウドが進展するにあたり、データ連携のニーズ、市場はさらに拡がります。過去の市場シェアNo.1を誇るのではなく、お客様に期待される価値を幅広く提供することで、これからも市場シェアNo.1つまりお客様の支持No.1を獲得できるよう、尽力していきます。