経営」カテゴリーアーカイブ

なぜプランターでスイカやトウモロコシが穫れたのか?

今年の株主通信「Infoteria Vision」では、自宅ベランダで野菜プランター栽培を行っていることを取り上げてもらいました。

「Infoteria Vision」では、アスパラガスの写真が掲載されていましたが、先週、さらにスイカとトウモロコシを収穫することができました。いずれもプランターでの栽培です。Facebookで紹介したところ、スイカやトウモロコシがプランターで穫れることに驚かれた方も多かったようです。もちろん、多くの方々の想像通り栽培は簡単ではありません。

私が、プランターで野菜を育て始めたのは、子供が小さい時にトマトやピーマンが苦手だったので、それを食べることができるようにしたかったことから始まります。

その後、毎年子供に今年は何を植えたいか(日当たりの関係で夏の間だけしか育たないので)をホームセンターで選ばせて植えています。野菜の中にはもちろん、プランター栽培に適したものも適さないものもありますが、「それはプランターに適さないからやめておこう」とは決して言いません。あらかじめ悪い結果を予想してやめるのではなく、心の中で「これは難しいぞ」と思いながらも「よし、チャレンジしてみよう!」と植えてみるのです。農家の長男だという意地も少しあります(笑)。

こうやって選ばれた中にスイカとトウモロコシがありました。しかし、一発でうまくいったわけではありません。スイカは、昨年うまくいくまで実に3年連続失敗でした。毎年工夫を重ねて今年は成功2回目、味もバッチリでした。トウモロコシは、昨年初めて植えて失敗し、2年目でまともな大きさのものができましたが、味はまだまだでした。来年も再チャレンジです(笑)。

このように、スイカもトウモロコシも、成功した写真だけを見ると賞賛の声をいただきますが、その背景には、写真にもならないいくつもの失敗があるのです(笑)。失敗しても失敗しても子供と一緒に出来るまでチャレンジしているだけなのです。

事業にも似たような側面があります。

人間、経験が積み重なってくると、やらないうちに結果を先回りしてしまいます。新たなチャレンジも自分ではやらずに指示してやらせることが増えてきます。しかし、私自身は自分で手を動かすのが好きだということだけでなく、一緒に作業し、一緒に失敗し、一緒に工夫し、一緒に成功を分かち合う喜びをずっと感じ続けたいのです。なぜならば、気候が毎年変わるように、事業の環境も刻々と変わります。自分自身も触れ、悩み、感覚を一にしながら進まなければ、古い経験と感覚のまま周りを引きずってしまうからです。

世の中、マネジメントにはいろんな方法がありますが、私は自分の手が動く限り、口だけでなく自分の手も土につけたチャレンジをその基本にしたいと考えています。

ベンチャーの事業プランが陥りやすい5つの罠


 昨日、スタートアップ経営者や起業志望者の小さな集まりで「ベンチャー企業が陥りやすい5つの罠〜事業プラン編〜」という話をしました。私自身の経験を元に、青山学院の技術系ベンチャーの講座でも話をしていたことですが、この機会にあらためてまとめておきます。
 内容は、一般的に「常識」とされていることでも、ベンチャー企業が事業プランを立てる場合においては、そのやりかたが命取りになってしまうようなこと〜罠〜がいくつもある、ということです。

Steve Jobsと同じ事を成し遂げた日本人

 先日、「史上最年少上場」の株式会社リブセンスの上場記念パーティーに参加して来ました。最年少記録を塗り替えた主役は社長の村上太一さん。そして参加者は、ほとんどが20〜30代の経営者。青山のカジュアルなパーティースペースで堅苦しくなく、若いパワーで盛り上がりました。

 村上さんは、国内史上最年少=25歳で上場ということで脚光を浴びていますが、これは、「Steve Jobsと同じ事を成し遂げた」ということでもあります。そう、Steve Jobsが創立したApple Computer社(当時)が上場したのも彼が25歳の時だったのです。

テレワークは“日本の国力を上げる”か?

 先週の金曜日(7月15日)、大阪でインフォテリア主催の「ビジネススマートフォンカンファレンス2011 in OSAKA」を開催しました。

 そのカンファレンスのパネルディスカッションで、「テレワークが浸透すれば日本の国力が間違い無く上がる」と断言されたのが、基調講演を行っていただいた財部誠一さん。財部さんのポイントは、

災害対策としてテレワーク環境整備を推進しよう

 東日本大地震の後、首都圏でどのくらいの企業が、社員の安心・安全を確保しながら、企業活動を維持できたでしょうか?

 私の周りでは、「会社にいかないと仕事にならない」として、通常勤務を続けざるを得なかった企業も少なくありません。対面業務の少ない内勤系や開発系の部門でも「PC持ち出し禁止」「自宅から会社への接続禁止」などのために、出社せざるを得なかったという話もいくつも聞きました。

公開講座「リーマンショック以降のベンチャー経営とリスク管理」開講します

 2008年から、青山学院大学大学院で客員教授として技術系ベンチャー経営に関する講座を持っています。その中で、毎年2回外部から講師の方を招いて「公開講座」を実施しています。今期の第1回目(11月6日)は、「IPO激減時代のベンチャー経営と資金調達」をテーマとして、独立系VCとして著名なNTVPの村口和孝さんと、先ごろ「起業のファイナンス」を出版された公認会計士の磯崎哲也さん。先着200名で参加申し込みを締切り、昨年の3倍を超える160名を超えるご参加をいただきました。(写真)

日証協規定改定騒動にみるTwitterの活躍と人々の反応

 去る6月10日、日本のベンチャー企業に大きな影響を与える1つのルール(規則)の案が発表されました。それは日本証券業協会から出された『新規公開前に行われる不適切な自己募集を規制するための「有価証券の引受け等に関する規則」等の一部改正について(案)』というものです。

 私が、これを知ったのが、6月22日。磯崎哲也氏のTwitterでのツイートでした。そして、日本証券業協会のウェブサイトで「改正案」を読んで驚き、この変更が日本のベンチャー企業の環境に大いなる悪影響を及ぼすとして、いくつかのツイートを行ったのです。そして、2日後の6月24日には、私のブログで、本件に対して反対を唱え、パブリックコメント(パブコメ)提出を訴えました。

常識も変わる

 去る2月10日の夜、ネットライブでの決算説明会を行いました。

 ビデオはこちら(約60分)

 会場を使って行う決算説明会と同じように、その場で質疑応答までできる双方向型のネットライブ決算説明会は、インフォテリアが日本で最初に行ったものですが、このようなインターネットを使った説明会がこの4月から正式なものとして東証にも認められるようになります。

「べき」を減らせ。「たい」を増やせ。

 いよいよ新しい年が始まりましたが、報道されるのは経済の先行き不透明というニュースばかり。特に、グラフでも分かるように株式市場を見る限り、日本以外の代表的な国は復活傾向であるのに対して、日本は取り残されているようです。

 なぜでしょうか?

公開講座:景気低迷時に求められるベンチャーのリスク管理とは?

 世界の中で特に日本は景気や株式市場の回復が遅れ、政府はついに「デフレ宣言」、そして「2番底」まことしやかにささやかれ始めている日本経済。昨年来の経済環境においては、以前は普通だった取引すらリスクにさらされることも発生します。特に、事業体としての体力が比較的弱いベンチャーにおいてはたった一つのリスク事項ですら会社の命取りになりかねません。