第1回 『XML誕生と日本人』
早いもので、XMLはそろそろ5歳になろうとしています。XMLがW3Cの勧告になったのは、1998年2月10日。インフォテリアが設立されたのと同じ年です。
ところで、XMLが誕生から5年近くを迎え、最近では、ある一人の日本人が、XML 1.0の開発に大きく貢献していたことを知る人は少なくなっているようです。
その日本人の名は、村田真(むらたまこと)さん。当時、富士ゼロックス情報システムに在籍し、現在は日本IBMの客員研究員をされています。村田さんは、エディターのTim BrayなどとともにXML 1.0のワーキンググループ(WG)で活動していた唯一の日本人で、XML仕様の国際環境での実装などについて大きくコントリビューション(貢献)されました。また、国内で最初のXML解説本を書いた人でもあります。
このような人なので、XMLの誕生当時は、XML関係者の間で「村田さん」といえば、誰でも知っている「あの村田さん」だったのですが、最近では、「XML関係を担当しています」というよう人でも「村田さん」で通じないことも増えてきました。そのような場面に出くわすと、私なんかは「え!?本当?」と感じてしまっていたのですが、逆に考えれば、それだけXMLが浸透してきたことの証左でもあるわけで、本当は喜ぶべきことですね。
その村田さん、XMLを自分の子供のようにかわいがり、時には複雑化する関連仕様や関連組織を心配しながら成長を見つめられていましたが、今年、いよいよご本人も子供に恵まれ、最近は目尻は下がりっぱなしです。これで村田さんのXMLに対する熱意が移ってしまうとは思いませんが、国際的な標準化の場において日本からのコントリビューションが、際立って少ないと指摘される昨今、第2、第3、第nの村田さんがどんどん出ることを願ってやみません。
日時: 2002年12月05日 00:00 | | TrackBack
