第7回 『草の根XML/Blogの普及と台頭』
こんにちは、インフォテリアの平野です。
「Blog」または「ブロッグ」というものを聞いたことがありますか?
BlogはもともとWeblog(=Web上のログ)の略語で、日記のような形式で個人が情報を発信できる仕組みです。
このBlogが面白いのは、従来のようなHTMLによる日記サイトと違い、XMLを使うことでBlog間をリンクしたり、サマリを発信し他のサイトに取り込んだり、Blogの更新を自動的にディレクトリサイトに伝えたりできることです。例えば、Trackbackという機能では、他の人が書いた内容に対して自分のBlogサイトにコメントを書いて、その人のBlogサイトから自動的に自分のサイトに逆リンクを張ることができるのです。
Blogは、米国を中心に昨年から急速に普及を始めており、個人のジャーナリズム活動として注目されています。実際、有名メディアの記者が自分のBlogサイトで現場の記事を書くなど、従来型メディアとの関係も微妙になってきています。また、現場から直接発信することができるため、信憑性の問題はあるもののリアルタイム性は抜群です。例えば、先頃のイラク戦争の時には、バグダッドのSalam Paxという青年が、現地からBlogで戦況を伝え続け、また世界中の読者が議論に参加し、大きな注目を集めました。国内におけるBlogのエバンジェリストの第一人者で(も)ある伊藤穣一氏によると、米国では「湾岸戦争ではCNNが大活躍したが、イラク戦争ではBlogがその役割を果たした。」と評価されているとのこと。
Blogではこのようなサイト間の連携を行う仕組みがXML技術をベースに実現されています。ここまでの話を聞けば、「Blogで使われているXMLボキャブラリは、どこで開発されたのだろう?W3C?OASIS?」などと考える人もいると思います。しかし、実はBlogというのは、草の根的に発生した技術であり、そこで使われているRSSというXMLボキャブラリもW3Cのような国際的標準化団体で策定されたものではなく、草の根的に成長して現在全世界で標準的に使われているものなのです。
しかし、草の根といえど最近は企業でもこのBlogの動きを無視できなくなっています。というのも、Blogの持つ自動リンクの機能によって、良い記事には、あっという間にリンクが集まって、Googleなどの検索サイトで上位に表示されるからです。企業が、あるキーワードでのGoogle検索の上位にサイトを持って来ようと思っても、自然増殖していくリンクには勝てないということも起こっています。
日本の企業では、どうしても標準化団体や政府などの「お墨付き」のない技術への注目が低いのですが、インターネット時代の初期にも似た、このBlogの普及とRSSの動きはXML技術関係者のみならず要注目です。
<参考>
◎Salam Paxの「Where is Raed?」
http://dear_raed.blogspot.com/
◎伊藤穣一氏のBlogサイト
http://joi.ito.com/
◎世界のBlog更新リスト
http://www.weblogs.com/
◎RSS仕様
http://backend.userland.com/rss
日時: 2003年05月29日 00:00 | | TrackBack
