XMLマスター - 「取得したい資格」第1位の理由は?

XMLマスター - 「取得したい資格」第1位の理由は?

 @IT自分戦略研究所の調査で、XMLマスターが2002年から3年連続で「エンジニアが取得したい資格」のベンダーニュートラル資格部門の第1位に選ばれた。この調査は、@IT自分戦略研究所が読者を対象に毎年行っているアンケートであり、今年はこの8月に実施され914名の回答を得ている。資格に関する調査は、国家/公的資格、ベンダーニュートラル資格、ベンダー資格に分けられており、XMLマスターの取得意向はベンダーニュートラル部門でUML、Linux、PMPなどの他の資格を引き離して圧倒的な1位である(図1)。

 XMLマスターの2つの資格個別に見ると、「XMLマスター:ベーシック」の取得意向が19.0%、「XMLマスター:プロフェッショナル」の取得意向が15.4%となっている。この取得意向は、ベンダー資格で最も取得意向の高い「ORACLE MASTER Silver」の18.6%、「ORACLE MASTER Gold」の11.7%を上回る数字である(図2)。

 さて、それではXMLマスターが2001年10月の創設後3年連続して取得意向第1位と人気が高い理由を探ってみよう。

理由1:高いXML技術習得意欲

 資格の取得意向の高さの理由としてまず挙げられるのは、当然のことながらXMLマスターがスキル測定するXML技術そのものの習得ニーズの高さである。

 XML技術が、これから様々なIT技術の基盤技術となっていき数多くのエンジニアが必要とされるのは想像に難くないが、実際のエンジニアの技術習得意向はどうなのであろうか。@IT自分戦略研究所の同調査では、認定試験だけでなく、技術そのものの習得状況についても調査している。

Q: 現在あなたが保有している技術スキルは何ですか?
Q: これからあなたが身につけたい技術スキルは何ですか?

 これらの設問ではあらかじめ設定されたIT技術をチェック式で複数回答する。その結果、それぞれの技術に関しての習得済みのエンジニアのパーセントと、習得したいエンジニアのパーセントが出る。例えば「XML/Webサービス」では、既に習得済みとする人が約12%、これから習得したいとする人が約47%である。そして、この2つの数字をマトリクス化すると現在それぞれの技術がエンジニアにとってどのようなポジションにあるのかが見えてくる。図3を見て欲しい。縦軸に、これからの身につけたいスキルだと思う人のパーセンテージ、横軸に既に保有しているスキルであるという人のパーセンテージをとってそれぞれの技術をプロットする。これを4つの象限に区切ることで各技術をポジショニングすることができる。

 まず左下のポジションは、習得意向も少なく現役エンジニアの習得者も少ない「レガシー技術」であり、ここには「汎用機系開発」や「COBOL」が入っている。そして右下のポジションは習得者は多いが新規の習得意向は低い「成熟技術」で、「C/C++」「Visual Basic」などが入っている。右上が習得者も多く習得意向も高い「花形技術」で、「Java」「ネットワーク」「データベース」などが入っている。そして、左上がまだ習得者は少ないが習得意向が非常に高い「注目技術」で、「XML/Webサービス」「セキュリティ」などが入っている。

理由2:10年以上使える技術

 また、これまで複数のXMLマスター取得者に「なぜXML技術を習得しようと考えたのか」をヒアリングしたところ「間違いなく長期間使える技術だから」という答えが目立った。

 XMLは、数多くあるITの新しい技術の中でも、全てのベンダーが賛同し推進しているという特色を持つ。他の技術、例えばJava, Linuxは対抗勢力があるし、OracleやMSなどのベンダー資格はその製品の盛衰に依存する。その点、XMLは、さらに新たな技術の基盤技術となっていることもあってこの先10年間を考えても有効な技術だということが分かる。つまり習得のための時間、コストを投資してもかなり長期でリターンを見込むことのできる技術ということができるのだ。

理由3:学習コース・教材が充実

 また、いくら習得意欲が高くてもそれを勉強する手段が乏しいのでは実際に習得することはできない。また、実際のシステム開発、ソフトウェア開発においてXMLに触れOJTでスキルを磨くことは最も重要であるが、OJTにおいてはどうしても技術の習得が断片的になってしまう。そこで、本当にXMLの技術を身につけるには実際の経験とともに体系的な学習も必要となる。

 大手ソリューションベンダーの場合は、社内教育体制も整い、XMLの体系的学習も比較的容易であろう。しかし、それ以外の場合は、社外に頼らざるを得ない。その場合に役立つのが、一般の教育コースや教材である。XMLマスター向けには全国13社の大手教育ベンダーが認定トレーニングコースを持ち、また数多くの書籍や学習ツールも出版されている。これらの学習コース・教材の充実によって、実際の経験に加えてXML技術を体系的網羅的に学習する機会をニーズに合わせて選ぶことができるのだ。

XMLマスター認定
教育コース開催社
詳細
■ 株式会社ウチダ人材開発センタ
■ NRIラーニングネットワーク株式会社
■ NEC
■ NECソフト株式会社
■ NECソフトウェア九州
■ 株式会社大塚商会
■ グローバル ナレッジ ネットワーク 株式会社
■ 株式会社CSK
■ 株式会社東芝OAコンサルタント
■ 日本ヒューレット・パッカード株式会社
■ 株式会社富士通ラーニングメディア
■ 株式会社日立システムアンドサービス
■ リナックスアカデミー
XMLマスター認定
学習用教材
詳細
<プロフェッショナル>
■ XMLマスター教科書 プロフェッショナル(翔泳社)
■徹底攻略XMLマスター教科書 プロフェッショナル編(インプレス)
■ iStudy for XMLマスター プロフェッショナル(システム・テクノロジー・アイ)
<ベーシック>
■ 徹底攻略XMLマスター問題集 ベーシック編(インプレス)
■ XMLマスター教科書 ベーシック(翔泳社)
■XML技術者認定試験「XMLマスター ラーニングブック」(技術評論社)
■ 完全合格 XMLマスター試験対策テキスト&模擬問題集(アスキー)
■ iStudy for XMLマスター(システム・テクノロジー・アイ)
■ XML MASTER テキスト XMLマスター(ソフトバンクパブリッシング)
■ XML認定資格取得講座(富士通オフィス機器)
■ XML技術者認定資格 XMLマスターハンドブック(リックテレコム)

理由4:大手ITベンダー/教育ベンダーが諮問・推奨

XML技術者育成推進委員会理事
■ NEC
■ NECソフト株式会社
■ 株式会社大塚商会
■ グローバルナレッジネットワーク株式会社
■ ソニーグローバルソリューションズ株式会社
■ 日本アイ・ビー・エム株式会社
■ 株式会社日立システムアンドサービス
■ 株式会社日立製作所
■ 株式会社PFU
■ 富士通株式会社
■ インフォテリア株式会社
■ XMLコンソーシアム(会員企業約237社)
■ 外資系情報産業研究会(会員企業38社)
 最後にXMLマスターのクオリティ維持・向上と普及・推進活動を挙げることができるだろう。XMLマスターの普及推進および試験内容の諮問を行う機関としてXML技術者育成推進委員会がある。これは、大手ITベンダー/IT教育ベンダー11社およびXMLの普及啓蒙にかかわる2団体によって構成される委員会である(表)。XMLマスターの試験は実際に各社のXMLのエキスパートによりチェックされ、実際の現場でXML技術を使う際に役立つ知識とノウハウを測るモノサシとしての品質向上活動が適宜行われている。  また、XML技術者育成推進委員会では参加各社、および関係各社の社内でのXMLマスターの取得を推進し各社のXML技術スキルの向上を図っている。最近では、XMLマスターを社内の人事評価の対象に入れたり、取得支援制度に組み入れたりする企業が増えており、今後ますますXMLマスター取得の価値が上がっていくだろう。

最後に

 いまやITエンジニアの多くは何らかの形でXMLに触れたことがあるだろう。XML 1.0の仕様はシンプルで、とっつきやすい。1回使ってみて分かった気になっている人も多いのではないだろうか。しかし、基礎的なXML関連技術でさえ実際のプロジェクトで網羅的に使うことはほとんどない。XMLは、これから先長い間、あなたが関与する多くのプロジェクトで、さまざまな形態で使われるだろう。その際に、場当たり的に必要なXMLの技術をかじるのではなく、体系的にスキルを習得しておくことが大きなアドバンテージになるのは間違いない。多くのエンジニアがキャリアアップを強く意識し、エンジニア個人の競争力が問われている昨今、まだ習得者の少ないXML技術を差別化要因としてあなたの競争力を高めるカードにできる。これから10年使える技術を、うわべだけで追うのではなく、しっかりと根本から理解をして自分のアドバンテージにするチャンスなのである。

 

日時: 2004年10月14日 13:00 |  | TrackBack

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