次世代Webフォーム「XForms」

次世代Webフォーム「XForms」

 XML関連で最近注目を浴びてきている技術のひとつにXFormsというフォームを中心としたユーザーインターフェイス構築技術がある。XFormsは、W3Cにおいて「The Next Generation of Web Forms」とも呼ばれ、現在広く普及しているHTMLのフォームの次世代版である。まず、その特徴を見てみよう。

 第1の特徴は、XFormsでは、データ、用途、ユーザーインターフェイスを分離しているところだ。例えば、HTMLのフォームにおいて「<input type=”checkbox” value=”yes” name=”agreement”>同意する」という記述では、その値である「同意する」、用途である「選択」、ユーザーインターフェイスである「チェックボックス」が全て一緒に記述されている。XFormsではこれらを分離することで、データのハードコードを行わず、かつ実際のユーザーインターフェイスを実行するデバイスに非依存にしている。HTMLでは、機器ごとにフォームデータを作成する必要があったが、XFormsでは、PCのブラウザだけでなく、携帯機器や情報家電などにでも同一のデータを送り個々のデバイスに最適な表示や入力方法を提供することが出来る。

 第2の特徴は、データ型が提供されることである。「整数」、「数値の範囲」、「文字の長さ」などを指定することができ、実際にサポートするデータ型は、XML Schemaにほぼ準拠する。これによって、入力時のデータ型チェックを容易に行うことができる。これまでは、このためには一旦サーバーにデータを送って確認したり、もしくはJavaScriptなどでチェックプログラムを書かなければならなかった。入力フィールドの型が設定できることにより型チェックだけでなく、例えば日付型にはカレンダー状のユーザーインターフェイスを実装するなどのことも可能となる。

 第3の特徴は、XFormsの名前の通り、XMLを直接扱うことができる。XMLデータを、XFormsのモデル内に直接書いたり、またはURIで外部のXMLを直接指定して内部データとして使用できる。そのデータはフォーム内の変数として使用することもできる。そして、直接XML形式でサーバーに送信することも可能である。

XFormsの今後

 すでにお気づきの読者の方もあると思うが、これらの特徴は、いま話題のリッチクライアントの特徴や狙いとも重なる。そして現在存在するリッチクライアントは全て各社の独自技術であるが、XFormsはW3Cが標準化した技術である。つまり、XFormsが実装されたブラウザが登場すれば、それは標準技術に基づくリッチなクライアントの登場であり、高機能だが独自技術ベースの現在のリッチクライアントと、ブラウザの間を埋める大変便利な存在となる可能性もある。

 一方、同じ次世代フォームという領域で、今年6月初旬にOperaとNetspcaeがWeb Forms 2.0という類似の仕様の提案をしている。これは、現在のブラウザにおける実装との整合性を最大限考えた上でフォーム機能を高度化したものだ。提案にあたり、Web Forms 2.0の開発チームは「XFormsと競合する技術ではなく相互補完的な技術である」としているが、実際にはXFormsと重なる部分も多い。このことから、PC環境におけるXForms技術の実装と普及に当たっては悲観的な意見も少なくない。しかし、一方でこれまで貧弱なユーザーインターフェイスしか持たなかった携帯機器においては、XFormsの実装が大いに期待されている。

 

日時: 2004年07月27日 12:00 |  | TrackBack

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