第4回 『コンサルタントの基礎能力(2)』

第4回 『コンサルタントの基礎能力(2)』

こんにちは、インフォテリア斎藤です。

コンサルタントは自分が持っている能力を注ぎ込んで、お客様にとって最適解を導き出します。しかし、いくらすばらしい解答を導き出し、お客様に提案しても、お客様が実行しなくては、それまで費やした時間は無駄でしかありません。

昔は、お客様の理解の度合いに関わらず、分厚い調査レポートの提出のみで高いコンサルティング料金を請求していたというプロジェクトが一部ありました。しかし、最近では、お客様もコンサルティング・サービスの使い方に慣れてきており、提案の効果が明示的にあがらない限り、コンサルティング料金を支払わないような契約というものもあります。そのような環境で、お客様に提案を正確に理解・実行していただくことを生業としているコンサルタントにとって、プレゼンテーション能力と対人コミュニケーション能力は非常に重要な能力と言えます。

プレゼンテーションの時に注意しなければいけないのは、平易な言葉、できれば、お客様の言葉で資料などを作成し、説明することです。コンサルタントの中には難解な言葉をちりばめた資料を作成し、さらに難解な言葉を振り回して説明するタイプがいます。それではお客様を理解させることはできませんし、理解されないということは信頼を失いかねません。

コンサルタントはお客様が理解できるように説明するために、説明内容を完全に把握した上で、平易な言葉で、論理的に資料を作成し、説明手順を構築していく必要があります。その準備を怠ることは間違いなくプレゼンテーションの失敗につながります。用意周到な準備をすることも能力の一部です。

また、非常によくできたプレゼンテーションであっても、お客様の状況を把握していないプレゼンテーションでは、お客様に理解・実行いただくことはできません。お客様の状況把握、およびお客様による提案実行の促進のためには、常々、お客様とコミュニケーションをとることが必要です。ここで勘違いしないで欲しいのは、お客様とコミュニケーションをとるということは、お客様にへつらうことではありません。コンサルタントがへつらっていては、お客様に正しい提案をすることができなくなります。

契約関係においてはサービスを受けるお客様とサービスを提供するコンサルタントということになりますが、プロジェクトを成功させるためには、お互いに協力しながら、結果を導き出すメンバーとして同等の関係で推進していくことが必要です。その関係構築の能力がコミュニケーション能力です。世の中で実績があり名前の売れているコンサルタントは、この能力が長けているタイプが最も多いのではないでしょうか。

プレゼンテーション手法というのはそのノウハウを書籍、セミナーなどで学ぶことが可能です。しかし、お客様と対等の立場に立って、お客様の状況を把握しながら、提案を実行させるためのコミュニケーション能力というのは書籍、セミナーなどで学べるものではなく、経験の蓄積によって醸成されていくものです。

しかし、経験の無い、これからコンサルタントを目指す方はどうすればいいのでしょうか?それは師匠を探すということです。お客様の評価、社内の評価、自らの評価から判断し、師匠として仰げる人を探すことです。社内にいなければ社外で探すしかないでしょう。探し当てたら、とことんその人から盗むことです。教えてもらおうという受け身の考え方ではコンサルタントとして失格です。

常に、自ら考え、能動的に行動することが、コンサルタントの基本です。

 

日時: 2003年10月16日 00:00 |  | TrackBack

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