金融財政事情研究会 FPセンター:[iConnector][iMaker][iPAD]導入事例

Webを使った学習システムでXMLを活用し
ファイナンシャルプランナーの継続学習を支援

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土田 拓生
社団法人
金融財政事情研究会
理事

土田 拓生 氏

Webブラウザを使用し、教材を格納しているサーバにアクセスして、トレーニングを行うことのできる、WBT(Web Based Training)に注目が集まっている。金融関連の出版や教育を手がける金融財政事情研究会では、ファイナンシャルプランナー認定者向け継続学習講座にWBTを採用し、コンテンツの制御にはXMLを用いた。XMLは、コンテンツが格納してあるRDBを、アプリケーションサーバに接続するために用いられている。使われているのは、XML形式のデータを対応データベースに自動的に変換し格納する、インフォテリアの高速自動変換サーバ、iConnectorだ。急激な金融変革の流れにある金融システムに必要な知識は日々変化しており、RDBに入力してあるコンテンツはそのたびに大幅な更新を必要とする。インフォテリアのXMLソリューションは、この煩雑なコンテンツの更新を効率化し、受講者が常に最新の知識や技能を受講できるための手助けをしている。

ファイナンシャルプランナー認定者の継続学習を支援するWebサイト

サイトサンプル図金融商品の販売業務や顧客の資産管理や運用を総合的にアドバイスする「ファイナンシャルプランナー(FP)」が、近年脚光を浴びている。FP先進国のアメリカでは、弁護士や会計士並に高い格を持つとされている職種だ。ここ、金融財政事情研究会(以下、金財)では、厚生労働省認定の金融渉外技能審査(FP認定試験)を実施しているほか、FPに関する一貫した教育を行っている。

FP認定試験の受験者は年々増加の一途をたどり、2000年度には6万人に達した。また、FP資格の累計認定者は本年4月末で15万7105名になっている。ただ、最難関の1級にもなると、合格率は2割と厳しい。また、認定後も最新の金融・経済事情を常に把握している必要があるため、金財では継続学習の支援の必要性を感じていた。そこで、自主学習の面でアドバンテージがあり、かつデータベースを使用することによってコンテンツの即時更新が可能なWBTを採用した、「FP継続学習システム」を2001年春にスタートさせた。

「実現性」の高かったインフォテリアのXMLソリューション

「FP継続学習システム」の開始時期について、金財の土田理事は、「我々としては『遅くもなく早くもない』段階だと思っている」と言う。スタートは2001年春だが、もちろん金財は電子的な遠隔教育に関心がなかったわけではない。事実、3,4年前から検討を重ね、WBT実現への道を模索してはいたのだが、当時のシステムでは限界があり、かつコストと効果の釣り合いが取れずに断念した。

だが、その後ネット利用者は急速に増加し続け、それを裏付けるように金財のWebサイトへのアクセス数やオンライン販売を使った書籍の販売数が、年々増加していった。それと同時に、コストと効果の釣り合いが取れるソリューションも幾つか出始めたため、2000年秋にネットを使ったトレーニング・システムの検討に本格的に着手することになる。

そのため、数社からプレゼンテーションを受けた。それらの検討を進めるなかで「実現性の観点から」ネクストワン社が提示した、インフォテリア製品を使ったソリューションを採用したという。

複雑な進捗管理を実現したXML

「WBTの良いところは、一時に何万人もの多くの受講者を対象にトレーニングができることです。ただし、主催側としては本当に勉強しているのかという心配がありました」と土田氏。この問題を解決するために、受講者が出題された問題を解くことによってポイントを取得し、一定のポイント数を目指しながら学習を行う「ポイント制度」を採用した。

この「ポイント制度」がシステム上のコアだ。ネクストワンの舟窪氏はシステム検討段階を振り返り、「会員資格の有効期間である2年間という時間のなかでコンテンツと進捗管理を行える方法を考えたとき、データをXML化してデータベースにて管理する方法を思いつき、提案しました」と言う。さらには、XMLでデータを保存しておくもう一つの利点として、データの汎用性にも注目している。現在WBTコンテンツは国際標準化の動きがあり、XML形式ならRDBに保存してあるコンテンツをそのまま使い、国際標準形式へ対応した教材の作成も可能だからだ。

迅速なサポートが導入の決め手となった

このシステムではユーザーは全員インターネット経由でアクセスしてくる。会員制度とセキュリティ維持のため、暗号化通信の標準であるSSLを使用している。大量の会員からのアクセスにも耐えられるようにスケーラビリティには特に配慮して負荷分散をチューニングした。データベースにはOracle8i、アプリケーションサーバーにはWebLogicを用いている。XMLデータの変換にはインフォテリアのiConnector for Oracleを採用した。インフォテリア製品を選択した理由として、他のプラットフォームやRDBにも動作保証が行われているというサポート範囲の広さがポイントだったという。

 また、舟窪氏はもう一つiConnectorを採用した理由を、自信に満ちた表情で語ってくれた。「体験版をダウンロードして実際に試用したとき疑問点があったのですが、インフォテリアの対応はとても迅速でした」 サポートも含めた「信頼性」が、インフォテリア製品導入の、大きな理由でもあるのだ。インフォテリアのサポートを受けながら、アプリケーション開発は非常に短時間で済んだという。プロトタイプ制作には数週間、本格システムの構築までには3カ月程度で完成に至った。

図:ソリューションシステム

コンテンツ更新の大幅な効率化を実現

「この学習サイトの中核をなすカリキュラムは、1000を超える問題数からなる。しかも、それは、制度や法律が変われば一度に変更になる場合もあります。また、時代の流れとともに少しづつ変わっていく場合もある。このシステムを使えば、更新作業自体はずっと楽な物になります」と、土田氏が語るように、金財にとって、本システム導入で大幅に効率化が図れたのは、コンテンツ更新やコンテンツの配布に関する部分だ。土田氏はさらに、「それに、従来までの印刷物のテキストでは、税制が改正された場合であれば次のテキスト増刷時やテキスト更新時になるのでかなり先になってしまいます」とも言う。常に最新の金融情報や知識を確認し錬磨するという本講座の性格から考えると、コンテンツの新鮮さを守るのは必須の課題だ。

本システムではコンテンツに更新が必要になったら、即時にWebコンテンツ更新が可能になっている。舟窪氏が「XMLの階層形式での記述方法が、XMLを使う利点の一つでもあった」と言うように、もともと階層形式で記述されるXMLは、企業ごとのアクセス制御や、クローズドな履修・ポイント設定に効果を発揮するデータ形式ともいえる。それぞれ固有の管理体型を維持しながら、なおかつデータの即時更新が可能なのである。データの更新を支援しているのは、DTDによるコンテンツ定義を行うために、インフォテリア製品のXMLエディタiPADを、問題をExcelで作成しXMLで送信するための、やはりインフォテリア製品であるiMaker for Excelを使用している。金財にて作成または更新されたコンテンツはWBTシステムにアップロードされ、クライアントは常に最新情報を得ることができる。これでコンテンツの陳腐化を防ぎ、テキストに訂正版の案内をする手間やコストが大幅に削減できた。

「XML」は身近な技術

現在のコンテンツは最終出力形態がHTML/PDFになるようにシステムが設計されている。局所的な変更に関する変更は可能だが、確認作業が多く発生している。これらを改善してよりいっそうの効率化を図ることが今後の課題となっている。また、現時点ではこのWBTはFPを対象にした本継続学習講座のみで利用可能だが、今後は投資プランナー対象の講座にも範囲を広げていきたいと金財は考えている。金財の土田氏に、XMLの導入効果についてもう少し訊ねようとすると、笑いながらこう語ってくれた。「実は、私はXMLのことはよくわからない。しかし、エンドユーザーはあまりXMLということを知らなくても利用しているものですよ」。ユーザーにとっても、システムにとっても、「アドバンテージ」という形で確実に、XMLは浸透してきているようだ。

 

会社概要

社団法人金融財政事情研究会
金融財政に関する知識の啓蒙普及を行うとともに、国内外の金融財政に関する総合的な調査研究を行う。研究事業の他にも、金融に関するセミナーや講座、通信教育なども積極的に手がけ、金融の健全な成長と発展に尽くしている。

所在地 東京都新宿区南元町19
お問い合わせ TEL・03-3358-0011
URL http://www.kinzai.or.jp/

株式会社ネクストワン

ネクストワンロゴ 舟窪 憲一
株式会社ネクストワン
舟窪憲一 氏

業務分析手法としてデータ分析と業務シナリオ分析を行い、その結果を踏まえてDOAに基づくデータベース設計、OOAクラス設計でシステム化を図り、システム・エンジニアリング/コンサルティング・サービス を行っている。企業のIT化を手伝い、競争力の強化を目指すビジネス・ソリューション会社。

所在地 横浜市中区吉田町65エルビックビル11階
お問い合わせ TEL:045-250-5101
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