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先週木曜日のネットライブ決算説明会で、「これまでのビジネスと関係のないiPhone用のソフトウェア開発を行うのはなぜか?」という主旨の質問をいただきました。インフォテリアの主力製品は企業データ連携の製品ですから、iPhone/iPod touch用の新製品「Handbook」の発表は奇異に感じられた方もいらっしゃったようです。
確かにiPhoneは現在は個人用途やエンターテイメント用途が多いのは事実です。しかし、インフォテリアがiPhone用のソフトウェアを展開する理由は3つあります。
まず第1に、今後iPhoneをはじめとするスマートフォンが、ビジネス市場で浸透していくと確信するからです。そして、わたしたちが目指すビジネスを「つなぐ」重要な端末となります。今後ビジネス用途では、企業のコンピュータネットワークの延長上の端末としてのスマートフォンが大きく成長すると考えています。
第2に、iPhoneは全世界でアーキテクチャが同じで、しかもソフトウェアの提供と課金の仕組みが確立しているからです。国内のiPhoneの出荷台数は10万台を超えた程度と言われていますが、世界では4000万台を超えています(iPod touchを含む、Apple社WWDCによる)。これは、インフォテリアが目指す「世界展開」のためのプラットフォームとして既に十分な規模になりつつあります。
そして第3に、インフォテリアがこれまでに培った技術を活かすことができるからです。iPhoneのビジネスプラットフォームでは、ASTERIAで培ったデータ連携の技術だけでなく、ネットサービスで培ったソフトウェアをサービスとして提供するノウハウ、そして、Infoteria USAで経験したiPhone用ソフトウェアの提供などが活かされます。
「それでも、iPhoneは使いにくい」と言う人が多いのは現実です。しかし、思い出してみましょう。いまのケータイだって親指キー入力が「女子高生しか上手く使えない」と揶揄されていたのはついこの間の話です。簡単で使いやすかったワープロ専用機がPCのワープロに取って代わられ、その後、PCで「使いやすい」と言われていた一太郎が、「使いにくい」と言われていたWordに取って変わられたのもついこの間です。結局、エクスペリエンスは進化します。
そして、ハードウェアも進化します。iPhone 3GSは「完成形」という人もいますが、競合である他のスマートフォンも含めて切磋琢磨が続きもっと進化するでしょう。さらに、スマートフォンではOSも含めてソフトウェアも進化します。今後の携帯端末は、メーカーが提供する機能だけでなく、ソフトウェアで提供されるものの重要性が増すのは間違いありません。
物事、現在のスナップショットを見るだけでなく、「今後」「将来」の視点が大切です。その兆候は必ずあります。そのためには目の前にある微分値をよく見ること。ビジネスに100%はありませんが、そのことによって自らが信念を持って賭けることのできる方向性を見つけることができるのです。
先日、2008年度に特にお世話になったパートナー企業のエグゼクティブの方々をお招きして「ASTERIA エグゼクティブ・サミット」を開催しました。第5回目となる今回は、以前より懇意にさせていただいている日本経済新聞の論説委員兼編集委員である関口和一氏を特別講師にお招きして、これからの企業におけるコンピューティングについての考察を深めました。
関口氏の話題はコンピュータの歴史からクラウドまで多岐にわたりましたが、特に興味深かったのは、「19歳が世界を変えた」という指摘でした。
- ビル・ゲイツがBASICを開発したのが19歳の時
- マイケル・デルがコンピュータ会社を起業したのが19歳の時
- リーナス・トーバルズがLinuxの開発を始めたのも19歳の時
- マーク・アンドリーセンがMosaicの開発を始めたのも19歳の時
- ショーン・ファニングがNapsterを設立したしたのも19歳の時
- マーク・ザッカーバーグがFacebookを開発したのも19歳の時
と、いった具合です。
話を聞きながら、自分は19歳の時に何をしていたかと考えたら、親の反対を押し切って大学を中退し、国内でベストセラーになった日本語ワープロの最初のバージョンを開発したのが、19歳の時でした。当時の私は、鼻っ柱が強く、「こんな良いソフトを買わない奴はバカだ」と公言していたほど、怖いモノ知らずの生意気な奴でした(笑)。あれから長年を経て、経験も智恵も少しは増えたかと思いますが、一方で、イノベーションに必要な無鉄砲さは衰えているのは間違いありません。また、これは今から再度身につけられるものでもなく、若いからこそ持ち得る力です。
日本でも、もっと若い人が活躍して欲しいし、私自身ももっと若い人の力を活かしていきたいとあらためて考えた「19歳パワー」の話でした。
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