バックナンバー:2009年02月
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人と話すときに、その場の話題について知っていると嬉しいし、話もはずみます。逆に知らないと、なんとなく恥ずかしいと感じるかもしれませんし、「知らない」と堂々というのがはばかられる空気もあるかもしれません。
そのような背景からか、たまに「知ったかぶり」する人に出くわします。
「あー、アレですね」と曖昧に応えたり、わずかな知識で間違った説明してしまう。だいだいの場合、相手にはバレてます(笑)。「知ったかぶりですね?」とは誰も言いませんが、知ったかぶりがわかると、そこから先はその話題に対して話すモティべーションが下がってしまいます。これは恥ずかしいだけでなく、その知見に触れるチャンスを逃してしまうということです。
それよりも、私のおすすめは、「知らないかぶり」です。
「その話はだいたい知ってる」と思っても、よほどの専門家でない限り本当に隅々まで知っていることはありません。少しくらいかじっているのは知っているうちに入らないと心得て、背伸びしてわずかな知識をひけらかすことをやめ、堂々と「知らないかぶり」をして、教えてもらうのです。そうすると同じ話題でも知らなかったことや、自分と違った切り口を知ることができ、知見が深まるというものです。そもそも、多くの人は教え好きで、教えることには優越感を感じますから、うまく合いの手(質問)を入れてあげると、話もはずみます。
せっかく会って話をしてるのですから、「知ったかぶり」によるその場限りの優越感より、「知らないかぶり」でより深い人の知見に触れる方がずっと価値が高いと思うのです。
前回のエントリで、
"The best way to predict the future is to invent it."
(未来を予測する最良の方法は、それを創ることである)
というアラン・ケイ博士の言葉を紹介しました。そのアラン・ケイ氏が京都大学から名誉博士号を授与され、先週その記念セレモニーが開催されました。
私は、大変ありがたいことにそのセレモニーに参加させていただき、「憧れの」アラン博士とも直接話をさせてもらいました。感激しました。アラン博士に「コンピュータソフトウェア開発のベンチャー企業を経営していて、"The best way to predict the future is to invent it."を座右の銘(motto)としている」と言ったところ、
「ありがとう。厳しい経済環境なので経営は大変でしょうが、これはどのような経済環境でも変わりません。グッドラック。」
と応援メッセージをもらいました。
さらに、iPhoneの裏に、"The best way..."を直筆でサインしてもらい、また感激。これはもう家宝です(笑)。
そのアラン博士の記念講演のテーマは「コンピュータサイエンスに未来はあるか?」。Dynabookの概念を考え出した、アラン博士が考えるコンピュータの今後の一端を知ることができます。興味のある方は、こちら。
毎日のように企業の業績悪化や人員削減のニュースが続き、経済の先行きも読めないという合唱が始まっていますが、こういう時こそ、未来を読もうとするのではなく、未来を自ら創っていくという意識と行動が大切だと、あらためて噛みしめながら会場を後にしました。
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