仮想化とマスターデータ
突然ですが、今、ヒューストンで行われている Citrix Cynergy 08というカンファレンスに来ています。知っている人も多いと思いますが、Citrixとは去年Xen Sourceを買収した会社ですね。ここで、VirtualizationやApplication Deliveryという分野のカンファレンスが行われています。
先週のSODECでも仮想化関連のブースが多く出展され、これから伸びていきそうな分野であることは間違いありません。
ところで、なぜMDMのブログで突然仮想化なんでしょう?
MDMで必ず避けて通ることのできない問題に「マスター統合」があります。マスター統合とは、散在する企業内システムが独自に管理しているマスターをひとつにまとめようという話。しかし、複数のシステムで利用するマスターデータをひとつにまとめるということは、かかわるシステムや部門も多くなり、必然的にプロジェクトも大きくなりがちです。これがマスターデータ管理を難しくしている一因ともなっています。
マスター統合の本質を考えると、複数の分散しているマスターの管理を統一することで、データの品質を一律にし、複数管理による管理コストを低減させ、結果として経営品質、業務効率をあげるということ。こう考えると、マスター統合の本質は物理的に一つにまとめることではなく、各システムから見たマスターデータが一貫性を保っており、管理が一元化されていればいいわけです。これを実現するためには、マスターデータを仮想的に一つに見せる、つまり「仮想マスター」を作るというのも一つのアプローチを言えるわけです。逆に、物理的にガチガチに統合したマスターデータが本当に使いやすいんでしょうか?変化に耐えられるアーキテクチャを持つ仮想マスターの方が将来的にみて有利な点も多くあるはずです。
「仮想マスター」を実現するために重要な役割を担うのが、MDM One MHのようなマスター連携ツールです。仮想マスターを実現するのに手入力でデータを移行していては意味がありません。参照元のシステムに都合のよいマスターデータに変換し、アクセスすることのできる環境を提供するツールがなければ、理想的な仮想マスターは実現できません。また変化に耐えられる柔軟な仕組みになっているかどうかもキーになります。仮想化のメリットは外から見た形と実体が異なっていても変わらなく見せるということ。極端な例を言うと、マスターデータの実体がRDBからSaaSに変わっても外からは何も変わらないように見えるなど、そういった変化に耐えられる仕組みが仮想化の大きな利点なのです。
ハードウェアやOSだけでなく、これからはマスターデータやアプリケーションの仮想化もきっと重要になってくるはずです。


