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コラム[上級編]第1回:第5の業務になるマスターデータマネージメント(MDM)

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年末に中級編を仕上げて以降、上級編のテーマをずっと模索していました。具体例を示しつつMDMを実践するための手順やポイントを紹介するのが良いのか、それとも個別のケースにテーマを絞り込んで効果を引き出す秘訣を探求するのが良いのか。本連載の過去の記事を振り返りながら検討を重ねた結果、やはりもう一度マスターデータマネージメント(MDM)とは何であるのかについて触れておこうと考えました。

本連載を最初からご覧いただいている読者の方にとっては、「そのテーマなら、すでに読んだことがある」と感じられるかもしれません。というのも、MDMについては入門編の第四回で、あくまでもMDMは「目的ではなく手段であると解説しているからです。

ただ、今回の連載は視点や“歯ごたえ”が少し違ったものになります。具体的には、「目的ではなく手段」という位置づけをさらに進めて、その深層と周辺について掘り下げて解説していきます。

さあ、本題に入っていきましょう。

みなさんのオフィスに電気やLAN、固定電話といった設備はあるでしょうか?今時何を言っているのと思われるかも知れませんが、当然ありますよね。もし、オフィスに電気がない、LANが敷設されていないという状況であれば、業務に大きな支障を来すことは明白ですし、そもそもこのコラムを目にしていませんね。

では、その電気、LAN、固定電話などのいわゆるインフラといわれる設備をオフィス環境に敷設する際にROI(投資収益率)を測定したでしょうか?もちろん、インフラの敷設にあたって高いコスト意識を持っているはずです。一般に、「インフラにかかる費用は会社を運営する上での固定費(必要経費)である」という認識が持たれているからです。したがって、敷設にかかるイニシャルコストやその後のランニングコストなどを考慮し、可能な限り同等のサービスレベルでコストが低い業者を選定されたと思います。電気やガスなどは選択の余地はありませんが…

ところが、インフラの敷設に際して、ROI(投資収益率)まできめ細かく考慮したというケースは、恐らくそれほど多くないのが実態でしょう。

みなさんが日々使っている社内システムについてはいかがですか。最近ではほぼすべての業務のIT化が終わり、IT化されていない業務を探すほうが難しいとさえ感じます。しかし、例えば起業して、業種・規模に関わらず共通する業務である会計や人事、給与、ワークフロー、グループウェアといった社内システムを整備する必要があるとしたらどういった観点で導入を決断されるでしょうか?

恐らく、こうした共通業務に用いる社内システムに関しても、ROI(投資収益率)を考慮しているケースは意外なほど少ない、というのが現実かもしれません。システム導入の際には、「自社の業務に合っているか」「法令対応ができているかなどの観点で製品やサービスを調査し、最終的にはTCOが最も少なくなる方法を選択するケースが多いはずです。

このように、指標としてのROI(投資収益率)の重要性は常に指摘されているにもかかわらず、なぜかそれほど判断材料にされていないことが多くあります。実は、このことはインフラや業種・規模に関わらず共通する業務だけでなく、MDMについても同じことが言えるのです。

MDMの導入時にROI(投資収益率)があまり考慮されていない理由は、明快です。先の例と同じように、MDMは企業活動を進めていく上で必要不可欠な社内のITの「インフラであり、なおかつ「業種・規模に関わらず共通する業務」という要素を含んでいるからです。

インフォテリアでは、MDMを、財務会計、人事給与、販売、生産に次ぐ新しい5番目の業務であると位置づけ、今後社内で無くてはならない業務になるであろうと考えています。そこで本連載では、どうしてMDMがインフラであり業務なのか、そして業務として確立するまでに、どういった課題をクリアしていかなければならないのかを明らかにしていきます。

[執筆 : インフォテリア株式会社 エンタープライズ事業部 企画部 製品担当]

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